怪我が発生しやすいデッドリフトを行う人の特徴と修正方法

デッドリフト(以下、DL)は、私が通っているジムでは比較的人気が高い種目らしく、結構な人が行っています。で、腰をやっちゃう人も多いです。腰痛の発生要因が全てDLのみにあるとは思っていませんが、要因の1つであることも否定できません。

そこで、今回は要注意なDLと修正方法を掲載していきます。先に代表的な特徴リフトを書き出してから、それぞれ解決方法を書き出していきます。

1:釣り竿デッドになっちゃってる人

ちょっと定義が曖昧なんですが、いわゆるぶっこ抜きデッドと呼ばれるDLになってしまっている方々です。良くもまぁ背骨のどっかが折れないなぁと関心するしかないDLのフォームですが、困ったことにこのフォームで大会出てる人も居るのが人体の不思議。

ただ、私を含めた一般人が真似して良い代物でもありませんので辞めときましょう。

ファーストプルの段階(バーがボトムから膝関節の段階)で、膝関節も股関節も伸び切ってしまっており、背骨が釣り竿みたいにグニーっとなってるDLの事を私は釣り竿デッドと名付けてみました。

釣り竿でもそうですし、背骨でもそうですが過度にしなってしまうと、一点に集中して負荷がかかって折れます。釣り竿は買い替えが出来ますが、背骨の替えはありません。

このページのアイキャッチに使用している写真奥の男性が怪しいですね。ピントが合ってないので、ちょっと見づらいですけど上背部が負けかかってます。このまま上背部が疲労して、バーのコントロールが効かない状態で、リフトすると脊柱逝っちゃいそうなフォームです。

2:トップポジションで肩甲骨をグリグリする人

背中に効かせたいから!という思いが強い方がやられてますね。別にコレ自体を否定するわけでも無いんですが、肩甲骨をグリグリする方はバーを下ろす時に問題が発生します。

完全にトップポジションからバーをドロップ(落とす)出来るジムはまれでしょう。もちろん私が通っているジムでも速攻でスタッフさんに怒られます。

であれば、100%では無いにしろバーをコントールして下ろす必要があるんですが、肩甲骨をグリグリする人って、バーを下ろすタイミングで肩甲骨が開ききった状態で下ろすんですよね。

軽い重量で試して貰えればわかりますが、肩甲骨が開ききった状態ではバーのコントールが効きづらく、上記の釣り竿デッドみたいな状態でバーを下ろす事になります。

で、腰および脊柱をやらかすわけです。

3:ボトムポジションでバウンドさせる人

ボトムポジションでバーをバウンドさせる方は、ほとんどの方が1レップ目と2レップ目でスタートポジションが変わっています。具体的に言うと1レップ目に比べて2レップ目の方が、バーが体から離れています。

バーが体から離れると何故ダメか?ものすご~~く雑に説明します。

DLの動作中にバーが体から離れれば、僧帽筋や広背筋といった上背部も仕事がし難くなってバーのコントルームが効かなくなります。

バーのコントロールが効いていない状態で、強引にバーをリフトしていけば自然と1で解説した釣り竿デッドになります。

バウンドさせる人の特徴はもう一点。スタートポジションでバーが体から離れるのもそうですが、段々とスタートポジションでの腰の位置が高くなっていき、徐々に釣り竿デッドフォームに近づきます。

 

ここまで、お読みいただくとわかるかと思いますが、腰痛の基本的な発生要因は釣り竿デッドが主です。背中のマッスグ!をキープ出来ないと、徐々に脊椎にダメージが蓄積されちゃいます。

上記で記した2と3は、釣り竿デッドの発生要因に近い感じです。ここで、ややこしいのは2や3をしていても、キレイにDLをしている人も居ます。ただ、基本的なDLのやり方からはズレてるので、真似しないようにしましょうね。

 

ここからは、各発生要因の修正方法を記載していきます。

 

釣り竿デットリフトは、ヒップヒンジを理解しろ!

前回の記事でも書きましたが、DLはそもそも背中の種目じゃございません。ヒップヒンジ種目であり、上背部の筋肉はバーのコントロールが仕事です(今度書きます)。で、脊柱起立筋群はマッスグ!を維持してればOKなんです。

ヒップヒンジが良くわからんって方も居るでしょうから理解しやすいエクササイズを並べてみます。上から順番で基礎編って感じにしております。グッドモーニング以外のエクササイズには、わかりやすい解説記事があったので、リンク張っておきます。合わせてご覧ください。

ヒップスラスト

スクワットとデッドリフトを補完するヒップスラスト

最近では女性向けのサイトでもたまに掲載されているヒップスラストですが、私が知る限りでの初出典はathletebodyさんです。上記の記事でも書いてありますが、ヒップスラストは股関節のアイソレーション種目です。ケツを引き締める感覚を養うには良いエクササイズです。

結構場所をとる運動なので、ジムだと出来ない方も多いかと思います。そういった方は家でヒップスラストorグルートブリッジをやってみて、ケツを引き締める感覚を身につけられる事をオススメします。

グルートハムレイズ

スクワット  以外の大事な運動

複数のジムに行った感想として、上記の機械が無いジムは見たことが無いのでどこにでもあるマシンだと思います。細かいやり方については、上記のサイトを見ていただければわかります。

少々補足をするならば、腰の下に来るパット調整についてです。このパットがおへその辺りに来てしまうと、股関節が固定されてしまって脊柱起立筋の運動になってしまいます。稼働させて鍛えたいのは股関節なので、パットは太ももの付け根辺りに来るように調整してください。体が地面と平行になった辺りでケツがギュッと引き締まる感覚が得られるはずです。

また、紹介したサイトの動画を見ると、上半身が地面と平行になった後に膝を曲げて更に体を立てていく箇所があります。あれはハムストリングスの運動です。せっかくなんで、両方一気に鍛えちゃいましょう。

グッドモーニング

一定の年齢層の方からは、腰痛促進エクササイズとして嫌われているのが当エクササイズです。ちょっと性格悪い言い方ですけど、このエクササイズに対しての理解でアドバイスを聞くべき人かどうかの判断が付きます。

腰悪くするから辞めとけって言う人はヒップヒンジが理解出来てない人です。股関節じゃなくて、下背部で上下させる人が言うセリフですね。

やり方について

スクワットラックにバーベルをセットしたら、スクワットと同じようにバーを担ぎましょう。重さの設定も最初はバーだけで良いでしょう。足幅は踵をコブシ一個分程度空ければOKです。

胸を張って、背中をマッスグにキープし、カカトに全体重を乗せて膝を軽く緩めたら、お尻を後ろに引きます。下げるでは無く、引くです。

動作中にカカト・腰・背中・胸・膝の全ては最初の状態をキープしていてください。すなわち、

  • カカトに体重を乗せて
  • 背中はマッスグ!をキープ
  • 膝は緩めるけど曲げない
  • 胸はしっかり張る

この状態で、お尻を後ろに引いて行くと腿裏のハムストリングスがストレッチしていきます。これ以上引いたら、膝が曲がっちゃうorハムが伸び切ってもうムリってなったらそこから、上がっていきます。

上がっていく時も上記の4か条は、忘れずに。

カカトの体重逃して、くるぶしやつま先に体重が行っちゃうと、単なる膝の運動になります。鍛えたい場所と違う場所ですね。

胸や背中が緩むと、背中(腰)で上げる運動になっちゃいます。腰痛促進運動ですね。胸や背中のチェックは、誰かに見てもらうのがてっとり早いですが、一人だと難しい方もいらっしゃるかと思います。

セルフチェックが出来るエクササイズを考えたので、次回以降の記事にします。お楽しみに。

個人的にはこの運動がキレイに出来ないと、スクワットやデッドリフトが出来ないと思う位に大事な運動だと思ってます。是非とも、ハムケツしっかり鍛えて安全なジムライフを楽しまれてください。

ルーマニアンデッドリフト

#144 ルーマニアンデッドリフト(RDL)を適切に実施する秘ケツ

原則としての下半身の動きと上半身の固定は、上に書いたグッドモーニング(以下、GM)と変わりません。違いはバーの場所です。

GMでは、バーを担ぎますがRDLではバーは手で保持します。DLを本格的に行う前に是非とも覚えておいて欲しい種目です。GMで意識する事にプラスして、肩甲骨の寄せ意識と広背筋によるバーパス管理が出来ればOKです。

肩甲骨グリグリはシュラッグでやれ!

まぁ、そのまんまです。DLはDLであり、シュラッグではありません。

どうしてもシュラッグしちゃう癖が抜けないのであれば、せめてバーを下ろす姿勢をきちんと作ってから下ろしましょう。上げ方と下ろし方についての解説記事は、次回程度に更新予定です。

バウンドさせるな!デッドリフトだぞ!

デッドリフトの語源で調べると色々出てきますが、恐らくはDead StopしているバーをLift するからデッドリフトと言う事です。バウンドしてたらデッドリフトじゃないですね。

そもそもスクワットやベンチプレス・その他のバーベルトレーニングでもボトムでバウンドさせずにトレーニングしないですよね?DLでも同様に、ボトムでバウンドさせずにしましょう。

1 COMMENT

a

肩甲骨開いたまま下ろす人なんていないだろ
頭悪っ

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